超小型衛星EGG(re-Entry satellite with Gossamer aeroshell and GPS/iridium)は
東京大学、日本大学、東京農工大学、東京理科大学、岡山大学、大阪大学、北海道大学、
東京工業大学、東海大学、及び、宇宙科学研究所の共同チームによって開発された
3Uサイズの超小型衛星です。
直径80cmの展開型の柔軟エアロシェルとイリジウム衛星通信機器を搭載しています。
EGG衛星は、大気圏突入用の展開型柔軟エアロシェルの開発の一環として開発されたもので、
次の3つの技術実証を目的とした衛星です。
@軌道上での柔軟エアロシェルの展開実証(2/11 達成!!)
A軌道上での民間衛星通信を利用したテレコマ&位置特定システムの実証(1/17 達成!!)
B低弾道係数飛行体の軌道崩壊現象と大気圏突入時の加熱環境の実測(5/15 達成!!)

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2016年12月9日に打ち上げられたHTV6号機でISSに運ばれて、
2017年1月16日の18:20にISSから放出されました。
2017年1月24日現在、EGG衛星は、高度400kmの低軌道を順調に飛行中です。

EGG衛星の外観(左:エアロシェル収納時、右:エアロシェル展開時)
2017年2月5日、 EGG衛星は、地球300周回を達成しました。
2017年2月6日 EGG衛星が誕生してから、3週間です。衛星は健全な状態を保っています。
2017年2月11日 エアロシェルの展開シークエンスを実行しました。

EGG衛星の運用場所の様子(2/11)
2017年3月22日現在、EGG衛星は、高度370km〜400kmの楕円軌道を飛行中。
太陽活動が極小期で高層大気の大気密度が非常に小さいため、降下に時間がかかっています。
2017年4月7日現在、EGG衛星は、高度360km程度の軌道上を飛行中。
衛星の状態は健全です。
2017年5月12日現在、EGG衛星は、高度260km程度の軌道上を飛行中。
衛星の状態は健全です。
2017年5月15日5:40、EGG衛星は、大気圏に突入、焼失し、ミッションを完了しました。
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2017年6月23日(金)に、記者発表を行いました。
EGGミッションを運用報告の中の写真で振り返ります。

2017年1月16日、18:20にISSからEGG衛星放出。それをライブ中継で見守る

2017年1月17日の深夜に初めてのデータがダウンリンクされました。
ISS放出から7時間後でした。

研究室の一隅に運用所を作りました。E-mailで情報が来るので、一人でも運用は可能。

2017年1月27日に、EGGからの画像のダウンリンクに成功。放出直後のISSの映像。

2017年2月11日にエアロシェルの展開シークエンスを実施。直後の圧力データで展開を確認
搭載カメラの映像でも、エアロシェルの展開を確認できました。
2017年4月15日には、高度350kmを切りました。ここからも長かった。。

2017年5月6日には、高度300kmを切りました。あと10日で再突入です。

2017年5月15日の早朝、EGGは大気圏突入して焼失しました。最後の画像です。

EGGの最後は、メンバーみんなで見守りました。

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